メキシコの「麻薬王」ホアキン・グスマン(通称エルチャポ)被告人に終身刑を言い渡すとともに、罰金126億ドル(約1兆3600億円)の支払いを命じました。
下記は、米国連邦裁判所のHPの関連記事です。
グスマン氏は、過去に2回の脱獄歴がありますが、刑務所の看視を含む、数多くの政府関係者が、この麻薬組織と密接なつながりを有していたとされます。
麻薬の密輸については、メキシコからアメリカに持ち込むために、
①現物で持ち込む、②漁船・潜水艦・汽車(貨車に秘密の保管庫を設ける)・飛行機で持ち込む、③メキシコ・アメリカ間のトンネルを掘るなどしたとされます。
マネーロンダリングとの関係では、次のような記載があります。
Guzman Loera then used various methods to launder billions of dollars of drug proceeds, including bulk cash smuggling from the United States to Mexico, U.S.-based insurance companies, reloadable debit cards and numerous shell companies, including a juice company and a fish flour company.
すなわち、麻薬から得られた何千億円もの収益を、米国からメキシコに現金で密輸したり、米国の保険会社を使ったり、再チャージ可能なデビットカードを使ったり、
ジュース会社や魚粉会社などのペーパーカンパニー(shell companies)を使ったりしたと報道されています。
マネーロンダリング罪は、麻薬犯罪等を行った本人にも成立し、その収益の没収を可能にするために、よく麻薬等の犯罪の起訴の際に、一緒に起訴されるのです。